実家の遺品整理。

これは中高年なら、誰でも頭の片隅にある心配事ではないでしょうか?
わたしも実家と祖母の家(今は施設に入っていて空き家)の2軒の遺品整理をいつかやらねばと思っています。
今回は「姑の遺品整理は、迷惑です」のひと口読書感想です。

望登子さん(50代パート主婦)が、姑が住んでいた3LDK(団地で約50㎡)の遺品整理をするなかで、大切なことに気付き、生活が少しだけ変わるお話です。
夫の母の遺品整理は、本来は夫が主体的にするべきです。
でも望登子さんったら、「夫は母が急に倒れて亡くなったからショックを受けている」とか「残業続きで疲れている」とか言って夫に甘いんですよね。
結局、片道1時間半かけて遺品整理に行くのは望登子さんなんです。
で、その望登子さん、姑と仲が良かったかっていうとそうでもない。
遺品が多すぎていつも心の中で「お義母さん、いいかげんにしてくださいよ!」と怒ってるんです。
というのも、望登子さんの母は物を厳選していたタイプで、60代で癌を宣告されたときに、人に迷惑をかけないように生前に整理してくれていたんです。
そんな母と姑を比べてしまうんです。

そりゃ比べてしまいますよね。
遺品整理は、2つの方法があります。
- 自分たちで整理する
- 業者に頼む
自分たちで整理するメリット・デメリット
- ひとつひとつ手に取ることで、故人との思い出を振り返られる
- 故人の以外な面を発見できるかも
- 時間がかかる
- 手間がかかる
- 疲れる
業者に頼むメリット・デメリット
- 遺品整理が早く終わる(数時間)
- お金がかかる(数十万円~百万円以上)
- 短時間ですべて処分したことで、ゆっくり思い出に浸ることができず、後から後悔するかも
望登子さんは最初は自分で整理を始めますが、物の多さに嫌気がさし、途中で業者に見積もりを依頼します。
でも、90万円以上かかると言われて「それは無理・・・」と途方にくれます。
しかも団地の家賃は月8万円。
早く遺品整理を終わらせないと、無駄に家賃を払い続けなきゃいけないんです。
結局、自分たちで遺品整理することにした望登子さんですが、夫の母の遺品だから勝手に捨てていいのか迷う物もあるし、夫に相談したら全部取っといてって言うけれど置くとこないし。
思い出に写真を撮って処分すればいいという望登子さんと、なんでもかんでも捨てられないという夫の温度差・・・

あるあるですよね(笑)
わたしだったらどうするかな?って考えちゃいます。
そんななかで団地の近所の人が手伝ってくれて、人の人情やありがたみに触れて、望登子さんが知らなかった姑の一面に触れます。
ご近所付き合いが希薄なことで楽なこともたくさんあるかもしれませんが、困っているときに親戚以外で助けてくれる人がいるって嬉しく心強く感じるものですよね。
遺品整理を最後までやりきった望登子さんが感じたこととは?
さわやかでほんのり温かい気持ちになります。

望登子さんお疲れさま!