気密?断熱?性能?新築って分からないことだらけだYO!

気密?断熱?性能? 初めての家づくり

断熱とは?

え?断熱材が色々あるの?

性能って何の能力?

もう分けわかんないYO!

わが家も、最初は営業さんの話の意味がわからなくて

「・・・・?」ときょとんとしていました。

住宅展示場のモデルハウスめぐりを始めると、今までなじみのなかった言葉が飛び交います。

分からないことは営業さんに聞けば教えてくれますが、それはそのハウスメーカーで使用しているものだけです。

マイホームは一生で一番高い買い物です。

後悔しないために、お勉強しておくのは損ではありません。

新築戸建ての基礎、気密断熱、外壁、性能、換気についてざっくりお話します。

ではまいりましょう!

基礎

ハウスメーカーで採用している基礎はそれぞれです。

ベタ基礎や布基礎など基礎の種類は色々あります。

ベタ基礎

ベタ基礎は、建物の面積すべてにコンクリートを流し込む基礎です。

例えるならおぼんです。 
上に重いものを乗せても面で支えます。

布基礎

布基礎は、負荷のかかる部分に重点を置く基礎です。

テーブルが建物なら布基礎はテーブルの脚です。 

どちらが良いかと聞かれるとどちらも正解です。

というのも、各ハウスメーカーは自社の構造に合う基礎を選んでいるからです。

基礎にこだわりがあるなら、その基礎を採用しているハウスメーカーを重点的に見てまわりましょう。

気密断熱

気密?断熱?性能?

気密と断熱はセットで考えます。

寒さを遮断しても冷たいすきま風が入ってくれば寒いし、ぴっちりすきまをなくしても壁が薄ければ寒さが室内へ伝わってきます。

ハウスメーカーのモデルハウスでは必ずと言ってよいほど、気密断熱の話があります。

気密断熱は実際の住み心地に直結するので、必ず確認したほうが良いです。

とは云うものの、断熱で使いたい材料があってもハウスメーカーが採用していなければ使えません。

施主の好みで断熱材を変更してくれるハウスメーカーはありません。

なぜなら、ハウスメーカーは家をパッケージ(よく標準といわれます)として販売しているからです。

なぜパッケージするかというと、「その基礎でその構造でその断熱材を使ってこの性能」と設計されているから、そのどれかを変えると計算が変わってきて性能を保証できなくなってしまうからです。

「構造や性能に関する大枠」は各社で決まっています。

各ハウスメーカーの使用している断熱材

メーカー構造断熱材
トヨタホーム鉄骨・木造グラスウール
ダイワハウス鉄骨・木造グラスウール
積水ハウス鉄骨・木造グラスウール
セキスイハイム 鉄骨グラスウール
一条工務店木造硬質ウレタン
カバヤエスバイエル木造硬質ウレタン
カバヤグランツ木造セルロースファイバー
イシンホーム木造吹き付けウレタン
注:2018年時点

それぞれの断熱材の特徴

断熱材特徴
グラスウールふわふわのグラスウールは袋に入った状態で外壁と家壁の間にサンドイッチ 湿気に弱い、最初に水分を含んでしまうと劣化する
硬質ウレタン硬質ウレタンのパネルを外壁と家壁の間にサンドイッチ ある程度湿気に強い
吹き付けウレタン外壁と配管の施工後にすきまなくウレタンを吹き付けて家壁を施工 すきまを防ぎやすい
セルロースファイバー外壁と配管の施工後にすきまなくセルロースファイバーを吹き付けて家壁を施工 新聞が材料に含まれており調湿効果が期待される
開発順は、グラスウール → ウレタン → 吹き付けウレタン → セルロースファイバー 

なぜ大手はグラスウールを使用するのか?

良さそうな断熱材がたくさん開発されているにも関わらず、なぜか大手はこぞってグラスウールを使用しています。

グラスウールが安価だからでしょうか?

それとも、施工に自信があるので最初に湿気が入る余地と施工後の経年でも湿気が入りにくい構造だからでしょうか?

わが家はトヨタホームの平屋なので、断熱材はグラスウールです。

正直「グラスウールかぁ、なんで他の断熱材使わないのかなぁ」と思っていましたが、住んでみての感想は十分断熱!!

冬の朝
外気温が2度で室内13度くらい湿度45%くらい

初夏の日中
外気温が30度で室内エアコンなしで26度くらい湿度55%くらい

外壁

外壁の素材も色々あります。
基本パッケージはサイディングが多いですが、タイルに対応しているメーカーも多いです。

タイルは陶磁器(焼き物)なので、熱や汚れに強いです。

お家の中のお皿で比べてみてください。

プラスチックのお皿は、長く使うと色移りや傷が目立ってきます。

しかし陶磁器のお皿はどうでしょうか?

おばあちゃんが長年使っている陶磁器でも色移りも傷も入りませんよね。
(欠けてしまうことはあるかもしれませんが・・・)

要するに60年後でも劣化しないのです。

汚れづらいということはメンテナンス費用が少なくて済みます。


学校や市役所など公共施設の外壁は、メンテナンスが最小限で済むようタイルを使用していることが多いです。

わが家はメンテナンス費用を抑えたかったので総タイル壁にしました。

初期費用は高くてもメンテナンスを含めトータル費用は抑えられます。

メンテナンス費用について詳細はこちらをご覧ください。

耐震性能

住宅展示場に入っているハウスメーカーの耐震性能はどこも等級3です。

ただ、等級には3以上はないので、3でもどの程度か、耐震・免震・制震のどれなのかなど確認します。

耐震耐えるパネル(面)や構造(柱)で耐える構造
免震減らす建物と基礎の間に積層ゴムやローラーを設置して振動を逃がす 
(地盤の弱い地域では使用不可)
制震制御する壁の中にダンパーなどを設置して振動を吸収

これもハウスメーカーでパッケージされていて、施主の好みで変更は出来ません。

地震に対する性能にこだわりがあるなら、その設備を採用しているハウスメーカーを重点的に見て回りましょう。

換気システム

シックハウス問題から換気が義務付けられました。

これまた換気方法も色々あります。

第1種機械給気・機械排気 
(熱交換システム) 
メンテナンス必要
・フィルター掃除・交換など
・フィルター数年に一度
・設備不具合のメンテナンス費用
第2種機械給気・自然排気一般住宅では使用されない
第3種自然給気・機械排気
(窓に設置が多い)
・メンテナンスはほとんどかからない
・フィルター機能は低い
・花粉や黄砂アレルギーの人には向かない
・温度もダイレクト
・エアコン代がかかるかも

一般のお家で選ぶなら、第1種換気か第3種換気です。

1種とか2種って言葉が分かりづらいですよね・・・


1種は換気システム3種は窓です。

各ハウスメーカーの換気方法一覧

メーカー種類
トヨタホーム第1種換気(熱交換システム)
積水ハウス第1種換気(熱交換システム)
セキスイハイム第1種換気(熱交換システム)
カバヤエスバイエル第1種換気(熱交換システム)
カバヤグランツ第1種換気(熱交換システム)
一条工務店第1種換気(熱交換システム)
イシンホーム第1種換気(熱交換システム)
ダイワハウス第3種換気(窓に設置されている)
地元工務店第3種換気(窓に設置されている)
第1種換気(熱交換システム・要相談)
注:2018年時点

これもハウスメーカーでパッケージされていて、施主の好みで変更は出来ません。

換気方法にこだわりがあるなら、その換気方法を採用しているハウスメーカーを重点的に見て回りましょう。

まとめ

断熱、基礎、換気、性能 施主が選べないのはなぜ?

施主の好みで基礎や断熱材を変更してくれるハウスメーカーはありません。

なぜなら、ハウスメーカーは家をパッケージ(よく標準といわれます)として販売しているからです。

パッケージする理由は、「その基礎でその構造でその断熱材を使ってこの性能」と設計されているからです。


どれかを変えると計算が変わってきて性能を保証できなくなってしまいます。


そのため「構造や性能に関する大枠」は各社で決まっています。

<基礎>
ベタ基礎や布基礎など基礎の種類を確認
※構造部分のため施主の好みで変更は出来ない

<気密断熱>
気密と断熱がどの程度か、断熱材の種類を確認
※構造部分のため施主の好みで変更は出来ない

<外壁>
多くはサイディングを採用している
オプション料金を払えばタイルに変更可能

<耐震性能>
等級と耐震・免震・減震のどれなのかなど確認
※構造部分のため施主の好みで変更は出来ない

<換気システム>
第1種 (換気システム)
○アレルギー物質や外気の汚れはある程度シャットアウトしてくれる
○熱交換システムで部屋の中の温度が換気に左右されにくい
×初期費用とメンテナンス費用がかかる
×フィルター清掃など定期メンテナンスが必要

第3種 (窓)
○初期費用が控えめ
○設計がシンプルなので壊れにくい
×アレルギー物質や外気の汚れはダイレクト
×外気温もダイレクト

わが家の仕様

わが家の仕様 トヨタホームの平屋

基礎:布基礎
断熱:グラスウール (住んでみての感想は十分断熱!!冬の朝の外気温が2度で室内13度くらい、夏の日中外気温が30度で室内エアコンなしで26度くらい)
外壁:総タイル(オプション)
耐震性能:耐震+制震
換気:第1種の熱交換システム

トヨタホームの外壁タイルオプション、実は通常サイディングの表面にさらにタイル貼りです。

サイディング単体でも十分機能があるため、二重に良い感じです。

そして、うちのタイル外壁をご覧になった外構業者さんがおっしゃっていましたが、他のメーカーよりもタイルとタイルの間が狭くてリッチな見た目とのことです。

トヨタホームでのタイル外壁はおすすめです。

そして、トヨタホームの耐震実験は外壁タイルバージョンで実施しています。

タイルは貼っている(サイディングは面)ので、施工が甘ければ振動ではがれやすいですよね。
実験結果では損傷なしとのことです。

あくまで実験ですが、トータル90回実施しています。(2020年時点)

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